Home商品インプレッション › ローバー・アルパインプロ GT ウィメンズ

photo

岩場が登りやすいのに歩きやすい
さまざまな路面に対応してくれるブーツ

ローバー/アルパインプロ GT ウィメンズ

文:髙木律子(登山ガイド)

本ページの内容は商品インプレッション記事のため、使用者個人の感想を含んでおります。

  • photo 今シーズン愛用のアルパインプロGTで北アルプス唐松岳を歩く髙木ガイド

登山をする際に必要な道具といえば、登山靴、バックパック、レインウェア、ストックなど、たくさんのアイテムが思い浮かびます。初心者のうちは代用品で出かけることもあるかと思いますが、きちんとした製品を使い始めると、歴然とした使い心地の差を実感するでしょう。

なかでも一番に重要なのは登山靴だと私は思っています。一歩ごとの着地の衝撃を緩和したり、足首やつま先をホールドしてケガの予防に役立ってくれる。それだけではありません。自身の体重とバックパックの重さがかかった状態で常に足裏に密着し続けているので、登山中の快適さと直結するからです。

  
  • photoスポーティながら主張しすぎないブーツデザイン(撮影:小林正英)
  • photo岩場歩きがアルパインプロGTの本領発揮の場(撮影:小林正英)

私が今シーズン愛用している「アルパインプロGT」は、ドイツの老舗ブランドであるローバーの登山靴。春~夏~秋の3シーズン使うことを想定したモデルで、そのなかでも靴底が硬めで堅牢に作られた、岩稜帯歩きにも向いているタイプです。

最新の素材と最先端技術を用いたモデルだけあって、これまで履いてきた同スペックの登山靴に比べると、軽いなあという第一印象を持ちました。実際に履いて行動してみると、ホールド感がしっかりしているにもかかわらず、本体が軽いので軽快に足を運べることに気づきます。

北アルプス・唐松岳などの岩稜帯では、つま先だけで立ち込んでも、安定して次のステップへ移ることができ、花崗岩の砂礫に覆われた燕岳では、ソールのグリップ力を効かせてスリップせずに歩くことができました。ショックアブソーバーを内蔵したシャンクを用いているそうで、衝撃吸収性がありながらも高い足裏感覚があり、それが岩場での安定性にも貢献しているようです。

  
  • photo小さな段差にも安定して立てるのが特徴
  • photoソールパターンがよいのか、こういう砂礫の路面でもスリップしにくい

足首部分は少し高めに作られていて、ホールド感がありつつも比較的よく曲がるので、縦走中に出てくる階段やハシゴ、平坦な登山道などでも足首の動きを妨げずにとても歩きやすかったです。

アルパインプロGTは、「アルパイン」という名が付いているものの、アルパインブーツ特有の硬さや、ワイズの狭さなどを感じることはなく、やわらかめの部分と硬めの部分がメリハリを持ってデザインされていることが特徴だと思います。状況の異なるさまざまな場所において抜群の歩きやすさと安定感が得られ、岩場の歩きやすさと、長時間歩行の快適性を高いレベルで両立していると感じました。

  
  • photoこういうスリップしやすい沢沿いのコースなどでも安定して歩ける(撮影:小林正英)

ところで、登山靴を新たに購入する際のアドバイスを求められることがあるのですが、実際に登山用品専門店に行って、自身の足形と靴の形が合っているか、サイズが適正であるかなどを、ショップスタッフに見立ててもらうことをおすすめします。自分の足にフィットする登山靴は高い運動パフォーマンスをもたらしてくれますが、逆に合わない場合は、靴擦れができたり足指が痛んだりして、歩くことが苦痛になってしまうことがあるからです。

新しい登山靴は、まずは近場の低山やハイキングなどで履き慣らしをして、靴紐の締め加減や靴下の厚さなどの調整をしておきましょう。使用後は一回ごとに泥や汚れをていねいに洗い落とし、インソールを外して完全に乾燥させてから保管します。大事に使えば登山道具には愛着がわいてきます。ていねいに手入れをして長く使いたいですね。

photo髙木律子(たかぎ・りつこ)
20代後半から登山を始める。尾瀬でトレッキングガイドの仕事を経験し、お客さんがとても喜んでくれたことに自分自身も感激したことが、ガイド業へ進むことになったきっかけ。夏期は北アルプスや八ヶ岳、尾瀬を中心に登山やトレッキングのガイドを行なう。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド、信州登山案内人、尾瀬認定ガイド。長野県白馬村在住。

商品インプレッション